日本列島をすざましい勢いで
駆け抜けて行く 低気圧
台風なみの風と雨で・・・・
朝から雨が降ってはいたものの
午後 黒雲が空を覆い尽くし
あたり一面 闇が・・・・・
一瞬 恐怖が 身にまといつく
黒い雲がはびこったと同時に
けたたましい音ともに 怒り狂った雨が天空を駆け巡り
地上に叩きつけてくる
稲光 轟き 猛り狂って 全てのものを
吹き払うかの強い風
いかにせん 今しばし 静かに身をすくめよと
花も木々の枝葉も 身をよじる
まさに春の嵐 春雷・・・・
ベートーベンの田園交響楽の嵐のシーンが 耳に鳴り響く
やがて 静かに 静かに静まりかえり
薄日すら射し始める
いっときの嵐
電車を停め 飛行機を滑走路に置き去り
車が横転 屋根がとび 人が倒れ 命が
消えゆく 人騒がせな嵐
夕方 6時も廻って 名残の強風の中 買い物に
強い風に思わず飛ばされそうになる 息が苦しい 胸が弾む
どうしても出掛けねばと・・・・・なんとつらいこと
その帰り道 ふと 見上げた空
もう7時に近い 風は収まってきたものの この空 恐ろしい程青い
いくら何でも もう闇夜のはず 空は黒いはず
けれど雲一つない空に浮かぶ月 その空の青さ 異常な空の色
昼間のブルースカイとは違う こんな夜空 見たことない 記憶にな
い 風が強く 雲は全て追い払われ
星が瞬く以外なにひとつしみがない空
こぶしの木 その枝の間からさし込む月の光
弱々しいものの 驚き
十三夜の月が 静まりかえった地上に向かって 輝いている
夜半には 地平線の向こう側へ 旅立つ月が・・・・・
でも綺麗 こんな空の色に 輝く月を見る
青い空 黄色い月 ああ〜こういう夜の空もある・・・・
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